ミッドランドスクエアシネマで「思い出のマーニー」を観る。やられた…そういう話だったのか! 予告編は何回も観ていたんだけど、それを観ただけでこの作品の印象を決めちゃいけなかった。
心を閉ざした少女杏奈は、ぜんそくの療養を目的に親戚が生活している海沿いの村にやって来た。そんなある日、彼女の前に誰もいない屋敷の青い窓に閉じ込められた、きれいなブロンドの少女マーニーが姿を見せる。その出会い以来、杏奈の身の回りでは立て続けに奇妙な出来事が起きるようになるが、それは二人だけの秘密だった。
「手」の扱われ方が見事だと思いました。心を閉ざしている杏奈は、簡単に人と打ち解け合うことはない。それが杏奈の手の動きに現れていると感じました。特に、ストーリーの前半では、杏奈が誰と手を触れ合わせたかでその人との親しさが分かるようになっている。そう考えると、マーニーとはいきなり手と手を触れ合わせているから不思議。そして、クライマックスを迎えると、あの時に手と手を触れ合わせていたということが、違う形で頭の中で再生されました。
この時代に「思い出のマーニー」を作ったということも、ひとつのメッセージが込められているように感じる。今までとは社会の形が変わっていく中で、人とのつながりをどう保っていくのかということについて、ひとつの答えのようなものを示しているのかも。
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